■保護者の方

 本校は、1995年創立の通信制高校サポート校です。これまでの四半世紀、不登校を経験した生徒や、勉強に不安をもつ生徒、発達障がいや病気を抱える生徒、高校からの転編入生など、辛かったり、もどかしかったりといったさまざまな経験をした生徒たちと共に歩んでまいりました。

 そのような生徒たちとの歩みは、決して平坦なものではなく、10人いれば10通りの対応が必要であり、設立当初は毎年が試行錯誤の繰り返しでありました。ここ数年は、退学者がでることもまずほとんどなく、生徒の出席率も毎年90%以上で安定し、卒業生も約800名を数えるなど、学校としても恥ずかしくないところにまで成長できたのではないかと思っています。

 そうした歩みの中で、私たちが常に意識して生徒たちに接してきたことがあります。それは、生徒たちを「一人の大人として成長させる」ということです。勉強を教えることはもちろんのことですが、それとともに将来「一人で生きていくことができるようになる」「きちんと常識をわきまえた大人になる」ということが、教育に携わるものに課せられた最も重要な使命であると思うからです。

 私たちは、単なる「高校卒業資格を取らせるため」のサポート校になるつもりはありません。また、進路実績を追い求め、大学合格率などを競うつもりもまったくありません。一番大切なことは、個々の生徒に合った教育を提供し、少しでも生徒に夢を持たせ、その夢に近づくための手助けをし、将来の人生を意義のある豊かなものにするための基盤を築いてあげることだと思うからです。

 本校はサポート校という形態ではありますが、全日制高校と同様の生活を送ってもらい、またその中でも、大規模校にはできない個々に対応したきめ細やかな教育を提供しているとの自負があります。小さな学校だからこそできる濃密な人付き合いの中で、お互いを思いやる心を学んで欲しい。校則がほとんどない中でも常識や規律を守り、礼儀を身に付けて欲しい。そして、そうした高校生活の中で、個性や自主性を発揮してのびのびと成長して欲しいと願っています。

 保護者の皆様も、ぜひ一度ご来校いただき、さまざまなタイプの生徒が共生している本校の雰囲気を、肌で感じていただければと思います。


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